Air-Sea Battleの起源を探る [Air-Sea Battle Concept]


同記事は、2008年10月に太平洋空軍が中心となって実施した、西太平洋地域の将来を想定したウォーゲーム演習(名称:Pacific Vision)を紹介しています。記事は対象を中国、NK及びロシアとしていますが、記事の中身は中国が中心になっています。
演習の結果明らかになった教訓は、初動における航空戦力の分散、前方基地や指揮所の抗たん性Resiliency強化、海軍アセットからのミサイル攻撃の重要性、西太平洋地域の同盟国の重要性、ステルス長距離攻撃機の重要性、ISR無人機の重要性、本土から遠い兵站補給の問題、ハワイ・ヒッカム空軍基地指揮所による指揮統制の課題、等々であったと同記事は伝えています。つまりCSBAレポートと同様の結論が明らかになっていたのでした。
演習結果は太平洋軍司令官や空軍参謀総長から海軍作戦部長にも伝えられ、海空軍の同意の元、マレン統合参謀本部議長にも報告されていたようです。
同時に、国防省のマーシャル相対評価局長(Andrew Marshall)とは演習の計画段階から連携が図られ、同局長は本演習に予算支援を行い、実際に部下を人を派遣していたと記事は伝えています。

当時のチャンドラー司令官は「我々が今どの位置にあって、何が必要なのかを検証する」と演習の狙いを説明しています。(写真はチャンドラー大将左が、輸送コマンド司令官等と演習反省会を前に意見交換している様子)
●演習第1部は2016年をシュミレート

敵を演じたチームは、中国の装備や通信を最大限に活用でき、訓練練度や整備能力、政治的制約などを度外視して行動することを許された。
この結果は、RANDによる台湾シナリオでのシュミレーション(2020年想定)で、米エアパワーが中国に対応するのに不十分、と結論付けられたのとは見方が対称的でもある。
第1部の教訓は冒頭に記したとおり。記事では同盟国との関係強化の重要性にかなりの分量が割かれて、既存の同盟国だけでなくシンガポール、インド、インドネシア、ベトナムとの関係の重要性が記述されている。
●演習第2部は2028年をシュミレート
計80名がプレイヤーとして参加し、その中に海軍25名や海兵隊数名のほか、豪軍幹部が豪の対応を模擬する役割を担って参加した。

そしてこれら教訓は「AirSea Battle」の枠組みとして組織上部へ報告され、エッセンスが国防指導層へ伝えられた。
(以上が記事概要)
勢いと文字量攻勢でJASBCについてご紹介してきましたが、少しづつ流れや経緯が明らかになってきました。公式に打ち出された後は、大量に内部事情や暴露話が出てくるのでしょうが、及ばずながらその経過を楽しみ、老人の知的好奇心を満たして行きたいとと思います。
今後、米海空軍による正規の検討結果や検討過程に関する話題が「ぽろぽろ」出てくると思いますので、その都度ご紹介したいと思います。
「CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18
(その2)から(その5)も
「(その6)CSBA中国対処構想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-24
(しつこく最後) や(番外編) もあり
「中国は先制攻撃するのか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-24-2
(ゲーツ長官の9兆円削減宣言)
「ゲーツ改革のまとめと整理」 http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-17
(400記事記念の特別保存版記事)
「400記事記念 反響大の記事特集」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-18
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