(その3)CSBA中国作戦構想 [Air-Sea Battle Concept]

米海空軍は両軍制服トップの覚書に基づき、昨年9月から「Joint air-sea battle concept(JASBC)」を共同で策定中ですが、ゲーツ国防長官がCSBAの関連レポートの内容を最近のスピーチで頻繁に引用していることから、CSBAによる本レポートが米空海軍コンセプトの骨格をなすモノと考えられます。
Q1 厳しいA2AD環境下で、本レポートは日本の防衛をどう考えているのか

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Q2 AirSea Battle作戦はどのような構成になっているのか
A1 まず中国軍の初動攻撃の有効性を減殺する。次に米国や同盟国部隊の被害を最小化するため反攻を行う。そして作戦を継続できるような条件体制を整える。
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Q3 米中の戦いのポイントはどこか

中国軍の盲目化はJASBC成功に不可欠。盲目化により攻撃精度・能力が低下し、戦果確認が不十分なため余分な弾道ミサイルの使用を余儀なくされる。特に水上目標の位置評定は難しい課題であり、盲目化は我への脅威減殺に重要。
A2 盲目化の重要目標は中国の宇宙関連システムである。一つは中国の軌道上アセットへの非キネティック攻撃、他は対衛星能力の破壊である。宇宙関連以外では、中国の長距離攻撃を可能にするOTHレーダーやISRノードが攻撃対象になる。(注:攻撃手段については曖昧な表現 時間的余裕がないのでCSMやサイバーも混合して使用か)
中国軍が導入を計画している高々度長期在空無人機は宇宙アセットを補完するモノとして注意が必要
A3 米国のC2やISRアセットへの被害も予期すべき。宇宙アセットが使用不能な場合に備え、能力が限定的な空中中継や空中ISRアセットで運用の際の、情報入手や回線の優先順位について事前に統合・連合レベルで検討しておくべき。
確実な我の攻撃戦果確認や追加攻撃のため、高価であるがステルス長距離ISR攻撃機が有効であり、中国に対応策のための出費を強要する。
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Q4 初動を乗り切る鍵、中国の弾道ミサイル制圧は

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弾道ミサイル制圧は初動のタイミングではなく、初動を凌いだ後の対応扱いになっている。それでも日本に戦闘機を購入しろと言うのか・・・・。慎重な書きぶりながら、中国の作戦開始時は米軍戦闘機はおそらく避難ですね・・・この書きぶりは・・
「CSBA中国対処構想」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-18
「嘉手納から有事早々撤退?」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13
「(Ver.2)QDRから日本は何を読みとるべきか」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-01-1
「米の対中国新作戦はJoint Air-Sea Battle」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-05
「どんな兵器を:Anti-Access環境対応」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-04
「QDRから日本は何を読みとるべきか(Ver.1)」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07
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