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米少将がアフガン情報活動の問題暴露 [Joint・統合参謀本部]

Maj. Gen. Michael T. Flynn.jpg4日、アフガン駐留米軍の情報担当の副参謀長が、民間シンクタンクからアフガニスタンでの情報活動の問題点を指摘するレポートを公表しました。

現役の前線部隊幹部が、このような形で現場の問題点を指摘したレポートを公表したことに関し、6日の国防省報道官の記者会見で質問が出され、モレル報道官は「通常の形ではないが・・・・、心配するほど懸念の声は挙がっていないが・・・。ゲーツ国防長官の反応は聞いていない・・・。まだ読んでいないかもしれない。」、「過去の例からすると、ゲーツ長官は強く健全な組織であることを示す、率直な自己分析であろう、との見方になるのでは・・」と、歯切れの悪い、何とも後味の悪い対応で、尾を引きそうな感じを臭わせています。

レポートを発表したのはフリン陸軍少将(Maj. Gen. Michael T. Flynn, Deputy Chief of Staff for Intelligence in Afghanistan 写真)で、レポートを公表したのはシンクタンクCNAS(The Center for a New American Security)のホームページ上です。 CNASからはオバマ政権誕生後、国防省ナンバー3のフロノイ政策担当次官をはじめ複数が国防省入りを果たしておりレポートとの関係も注目されます。
レポートのタイトルは「Fixing Intel: A Blueprint for Making Intelligence Relevant in Afghanistan」
  → http://www.cnas.org/node/3927 にあります。

同ホームページはレポートの紹介部分で、「アフガンの情報機関が過激派ばかりを追いかけ分析し、米軍が活動するアフガン社会やアフガンの人々についての基本的な問いに答えられないでいる」との著者の問題意識を紹介し、「大統領、国防長官、議会それに統合参謀本部議長も、アフガンに関する適切な情報を得られていない。メディアに流されている。我々は現場のセンサーから政治的意志決定者までの情報ルート・プロセスを作り上げなければならない。」とのマクリスタル司令官の言葉をレポートから引用しています。
CNASheader.PNG



CNASホームページによるとレポートの概要は・・・
●草の根の情報を集める記者のような情報収集者チームを作り、各地を訪れさせて情報を収集して集約すべき
●民間人、NGO、PRT、連絡官、女性対処チーム、開発関係者、国連等々、様々な情報関係者の情報を集約すべきである。
●情報収集のエリアを、機能ではなく地理的に区分し、地理的区分で情報を集約すべき。
●「情報ブローカーチーム」が全ての情報を集約し、地域指揮官に提供し、指揮官が情報を配分するべき
●情報ブローカーや分析官は「安定化作戦情報センター」で働き、国務省の行う統治・開発行政と一体となって業務すべき
●優秀で熱意が有り、ハングリーな情報分析官を「安定化作戦情報センター」につぎ込んで資金投資もすべき。

だれがこのレポート公表を許可したのか? 国防省の反応は? 今後の展開が注目されます。
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