卒業生に訴える「公や国家のための仕事を」 [ゲーツ前国防長官]

冒頭のジョーク
●私がテキサスA&M大学の学長の時もゲストスピーカーの選定は難題だった。ある先輩がアドバイスしてくれた、「有名な人がいい。パリス・ヒルトンのような有名でなく、重要な何かを成し遂げた人がいい」。・・なるほど、でも「重要」の定義がそもそも問題です。

●インディアナは、私が冷戦とソ連について研究したなつかしい場所です。そして当時修士課程にいた妻ベッキィーと出会った場所でもあります。でも妻はロマンティックな思い出を語ることはほとんどなく、私が「Nicks」でほとんど毎日夜食を食べ、彼女の記憶で1年間に約10kg太ったことばかりを人に話します。
追加のパンチ

本 論
●今日はわたしが以前から考えていることをお話ししましょう。それは我が国の国民であることと公共のために尽くすことです。我々は自らの権利についてはよく話を聞きますが、政治家、評論家や論説家が余り口にしないのが「市民としての責務」です。
●民間部門で成功した人にとっては、公務に就く負担は極めて煩わしく、その生活は極めて見にくく危険に満ち欲求不満のたまるものに見えます。私も43年前に公務について以来、その全てを経験しました。しかし多くの人の見方に反し、私は依然として、公務が重要でかつ名誉ある仕事であり、人を育て満足させる仕事だと信じて疑いません。

●トーマス・アダムズが息子に贈った言葉を紹介しましょう。「息子よ、公務というものは、常に誰かがやらねばならないものだ。・・・もし賢明な者が断れば、ほかの者はやらない。もし正直な者が拒めば、他の者はやらない」。卒業生の皆さん、そこで私からお願いだ。あなた方の中で賢明で正直な者はアメリカ国民のために働いてみませんか。
エピソード

●インディアナ大学でCIAの職員からリクルートされた時は「ワシントンDC見物がただで出来るかも・・」との気持ちで付いていきました。そんな軽い気持ちが、私の学問分野での興味ともっと巨大なもの、つまり国家の仕事を結びつけたのです。(以上スピーチ)
最後の写真は、卒業式後、少尉として米軍に入隊した若者を激励するゲーツ長官です。公務員をいじめるばかりじゃいけません。良い人のリクルートに正々堂々と取り組まねば・・。
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