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米空軍が核戦力専門の新コマンド創設へ [米空軍]

lrs_090805.jpg5日、ドネリー空軍長官とシュワルツ空軍参謀総長は記者会見を開き、空軍の保有する核戦力(ICBM,B-52,B-2)運用部隊を一元的に束ねる新たなコマンドを設けることを明らかにしました。
新コマンドはAir Combat Commandなどの空軍メジャーコマンドと同列の位置づけを持ち、900人規模で2010年8月までに編成されます。なお新コマンド所属の爆撃機は通常爆弾投下の訓練も行い、核任務を主としつつ、必要時には地域軍に派遣されるとのことです。

この新コマンドGlobal Strike Command (Barksdale Air Force Base, La)創設の背景には米空軍の苦悩があります。

2007年に誰も気づかないまま核爆弾を搭載して米国を横断した事案や台湾へICBMの先端部分を誤って輸出するなどの不祥事から明らかになったように、米空軍内の核戦力運用に当たる部隊や兵士の士気は著しく低く、人事上も優先順位の低い扱いを受けていたようです。そのため、仕事への評価が低いことを理由に、核爆弾を扱う専門の兵士の離職が相次いでいることも会見で明らかにされました。

シュワルツ空軍参謀総長は新コマンド創設の目的を明確に「核任務に携わる人達に、その働きが重要で、価値あるもので、国家の安全のために大切であり、その必要性が将来も変わらないことを再確認すること」と述べています。
また、ドネリー空軍長官は2010年度予算に新コマンドの訓練教育費増額や監査・査察の強化施策を盛り込むことを明らかにしました。

米空軍の混迷・苦悩、又は産みの苦しみは当分続きます。
米空軍の苦悩については、「米空軍、無人機の未来を語る」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-07-25
もあわせてご覧下さい。
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